新府内録 社長の窓

第38回コラム「レジリエンスの時代〜ジャック・ウェルチに学ぶ」

1月末以来、気が付けば一ヶ月余りインターバルを於いての、コラム更新です。

今の時代10年ひと昔どころか、一ヶ月ひと昔といった感があるこの頃、ご承知通り中華民国湖北省武漢市(〜現地ではブカンと書いて"ウーハン"と読みます)発症地の「新型コロナウイルス」は、本国は勿論の事ながら日本を始めとした世界中で、急速拡散してしまい先頃WHOから「パンデミック」の認定を、受けてしまいました。

これに関しましては、既にあらゆるメディアからアナウンスされている手前、自分としては個人的な印象を述べたいと思います。

今回の症候群は広大な内陸部と独特の食習慣、加えて現在GDP世界第2位がもたらす、圧倒的な人的移動を伴う購買力と、とりわけ中国共産党一党支配の弊害を始めとした、政治的思惑主眼による情報統制(初動処理の遅れ含む)が複合的に絡み合い、予想以上の感染者を出してしまった事に尽きると思います、もっと言えば現在の急激な国力に衛生状態が追い付いていない事が、図らずも露呈した形です。

何せ人口が14億人余りですから、あの広大な国土と複数の民族を一枚岩で回す為、中国は長らく共産党の独占支配力を拠り所にしているのは、皆さんも周知の事実です。

集団指導体制を敷いているとは言え、その実権を総書記が一身に賄う事自体が、そもそも限界値を超えているというのは、普通に考えても妥当な見解ではないでしょうか。

西暦2000年以降、日本を始めとした先進国の技術的投資と改革開放路線で、新興国のまま米国に次ぐ経済規模を誇る中国の歪みが、図らずも露呈した形になりました。

21世紀はG7からBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の時代と言われています、更には日本はさておきアジアの時代ともささやかれている昨今、如何に中産階級を育て貧富格差を和らげ、一人あたりGDP値を向上させられるか。

今回のパンデミック宣言を契機に、中国の在り方が改めて問われていると言ったら、少々誇張に過ぎるでしょうか。

中国、そして韓国は日本に追い付き追い越せとの意識を、前述した中産階級を中心に日本人が思っている以上持っています、その中で単に対立しているばかりでは無く、是々非々の議論を持ちながら、程好い緊張状態をどう保てば良いのか。

次回コラム以降で、考察したいと思います。
 

前置きが非常に長くなりましたが、今回の本題へ移ります。

今月1日に米国で一世を風靡した名経営者がこの世を去ります、彼の名はジャック・ウェルチ。

1981年にGE(ゼネラル・エレクトリック)社の社長兼任CEOに就任して以降、 売上高が5倍・純利益が8倍・会社の株式時価総額を実に30倍まで押し上げ、世界有数のコングロマリット(複合)企業へ押し上げた功績は、永く以降の経営者へ語り次がれています。

それまで官僚的だった社風を、顧客重視マーケティング主眼へ立脚させる為、半ば自身のバイタリティーをぶつけていく手法は、前述の通り我が国を始めとした現代の経営者へ、多大な影響を誇っています。
 

その最たるものが4Eマネジメント。
4E=Energy(エネルギー)・Energize(叱咤激励)・Edge(強いメンタル・果断な決断力)・Execute(結果を伴う実行力)

会社は自分たちのものでは無く顧客のものと言った、経営理念を実現させるべく、航空機エンジンから軍需・インフラ事業、強いては金融ファイナンスやネットワークメディアのNBCまで傘下に入れた、究極の拡大路線を敷いて総合電機企業から、コングロマリットなグローバルカンパニーへ飛躍を遂げます。

時流が良かったと言えばそれまでですが、ジャック・ウェルチが先陣を切ったレジリエンス(しなやかに順応する)な米国流経営スタイルは、後のマイクロソフトやGAFA、更にはテスラモータースへ引き継がれたと言っても、過言ではありません。

レジリエンスと言えば…ところかなり変わって、先月生業の全焼火事と言う、相当エモーショナルな出来事(以下割愛)を経て、二度目の移転を機に社名変更を行い、電気めっき加工を始めとした専業体制から、予てより現在の株主意向によって自動車整備業&飲食業を組み入れた、正にコングロマリット的事業スタイルへ移行する旨の、お話を各方面より伺っております、既に当該の株式は現在手放しておりますので、事後報告等も当然ありませんが、これはこれで非常に良い展開ではないのかなと思います。

自分でしか無し得ない超法規的見解…つらつら記述すると長くなりますので機会を改めてですが、合わせて(曲がりなり)大分発の企業に戻るのは、皆さんにとって大変良いと思います。

片や僭越ながら「アガワと言うブランドアイコン」は、引き続き自分自身の会社に引き継がれます。
マーケットや事業に関する優れたノウハウは、かつての生業が。

そして以前専業社だったテクノロジーのエッセンスや、何よりも創業者(便宜上の名称として)が得続けたフロンティアスピリッツとDNAは、余す事無く自分自身が引き継いで行きます。
 

ジャック・ウェルチはそのビジネスキャリアを余す事無く、GE捧げましたがその一方で、家庭は殆ど省みなかったそうです、実際一度離婚歴を経験しています。

ウェルチが去った後のGEは、長らくの業績不振による株価低迷により2018年に長らく在任していた「ダウ平均株価」構成企業を外れた事が、明らかになっています。

やはりと言うべきか、強力なリーダーシップを持った後の企業経営は、難しい舵取りを強いられますが、前例にとらわれるのでは無く自律性を持ちながら、前のめりに成しえるやる気があれば、誰でも経営者として頑張って良いのではないでしょうか。

ジャック・ウェルチの様に、最近は事業に賭ける想いを自分自身の言葉に乗せて、率直に語り掛ける経営者が増えて来ました。

不確実性の時代だからこそ、上段構えにならず顧客へ率直に持ち得る世界観をアピール、大きな支持を勝ち取って頂きたいと思います。

本コラムは、あくまで個人の見解に基づきます。

 アガワ・ハイテックソリューションズ株式会社
代表取締役社長 阿川 丈生